スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

まいごのどんぐり

「まいごのどんぐり」
松成 真理子 作・絵
- 童心社

いつも見てるからyeah.gif


○おはなし
 ぼくは、おしりに「ケーキ」て書いてあるどんぐり。
コウくんがつけてくれた、ぼくの名前。
コウくんのカバンの中は、どんぐりがいっぱい。
 ぼくたちどんぐりは、ころころ転がって、コウくんとかけっこしたり、金魚鉢目指してポーンと飛ばされたりして、遊びます。
 どこへ行っても、コウくんはぼくを見つけてくれます。おしりの「ケーキ」が目印。
 
 雨の日も一緒にお散歩。夏は一緒にプール遊び。

 秋。
 コウくんはドングリ拾いに夢中。うっかりカバンから落ちたぼくになかなか気がつかない。やっと探し始めたコウくんは、落ち葉に隠れてしまったぼくを見つけられません。
 夕日が沈んでも探し続けたけれど、ぼくは見つからない。コウくんは泣いて、泣いて、泣いて泣きながら家に帰りました。
 次の日も次の日も、ぼくを探すコウくん。
枯葉を払いのけおしりを上に出すぼく。
 でも、見つかりません。

 

さくさくさくさく


何日か過ぎて、たくさんの足音と一緒にコウくんの足音がしましたが、コウくんは通り過ぎてしまいました。

 雪が降ります。落ち葉の蒲団は暖かく。ぼくは、ずーっと長い眠りにつきました。

 目を覚ました(芽を出した)ぼくは、コウくんの家を見つけました。ランドセルを背負い、道を歩くコウくんを見つけました。
 成長していく、コウくん。自転車で通学する学生です。
 生長していく、ぼく。どんぐりの若木です。
ぼくは、コウくんがこの道を通るのを楽しみにしています。

 時は過ぎ、ぼくのまわりの景色は変わりました。たくさんの家が建ち、車の音は、コウくんの足音を消し去ります。ぼくの真上の空だけが、コウくんまで続いているようです。

 

さくさくさくさく


コウくんの足音が近づいてきました。
ぼくは、驚きました。
コウくんは、どんぐりを拾い、おしりをじっと見ています。
 「ケーキ?」
コウくんが言いました。

 ぼくは、枝や葉っぱをざわざわ、ゆすりました。

○KABA
 息子クンたちが「ねんど山」(赤土がとれ、これに水を足して練って遊ぶのが定番の遊びなんです。)と呼ぶ、近所の山へ遊びに行くと、たーくさんのどんぐりが落ちていました。そこには、クヌギやコナラの木があり、がっちりしたどんぐりや、ほそおもてのどんぐりが、あちこちに転がっていて、息子クンたちとともに、私もどんぐり拾いを興じました。
 きれいなどんぐり探しに、余念のない長男クンを横目に、次男クンは、にんにん忍者のごとく、「やっ」「とっ」の叫び声よろしく「手裏剣どんぐり飛ばし」に夢中。そうして、三男クンは投げたどんぐりが転がり落ちるのを追いかけて、いやはや、どちらが転がってんだか…。三者三様、それぞれ精一杯どんぐりと遊んでいました。

 子供たちにとって、(子供ならずも大人の私までもですが)見つけると手に取ってしまうどんぐり。この絵本は、そんなどんぐりと、コウくんの心温まるお話です。
 輪郭のない絵は、コウくんと景色が溶け合い、どんぐりのぼくの思い出の中のコウくん、ぼくの見つめるコウくん、のように思えます。
 ドングリの一途な思い。1本の木となったぼくを見上げ、「ケーキ?」と声をかけるコウくん。この再会に心打たれます。

 でも。考えてしまいました。ところで、なんでコウくんの友達は出てこないのかな?いつもいつも。かけっこしてても、プールで遊んでても、コウくんの友達の姿がないのよね。唯一、幼稚園か保育園の遠足?の様子だけなのよねー。他の人が登場するのって。これって、友達と遊んでいるわけじゃないでしょ。学校行くのも一人なのよねー。
 なんて言うのかなー。楽しみを共有している場面てないのよ。宝物を見せ合う場面て言うのでもいいんだけど。
 で。いろいろ考えちゃったんです。大人になったコウくん。どんぐりの木って、成長して実がなるまでに10年から50年。種類によって、こーんなに開きがあるので、コウくんの年齢はよくわかりませんねー。
 でも。昔を振り返り、懐かしい場所へ向かう時って、どんな時だろう?毎日の生活に追われて、バリバリ忙しい時?どう思いますか?
 私だったら…。先を見つめて突き進んでいる時ではなくって、ふと、立ち止まったときだと思います。コウくんも。そうじゃないかな?だって。ほらー。いろんなことを誰かに話して発散するより、ため込むタイプに見えるじゃなあい?何かにぶつかり、立ち止まった時。自分をリフレッシュさせたい時。ふと。足が向いたんじゃないかなー。思い出の場所へ。そうして。「ケーキ」をなくして何度も探した時。「ケーキ」どんぐりが、芽を出してどんぐりの木になることを願ったんじゃないかな。
 そうして。そんな思い出があって。それがあってこそ出てきた言葉じゃないかな。
 「ケーキ?」て尋ねたコウくんの言葉。
なーんて考えちゃいました。
 きっと。昔のように、「ケーキ」どんぐりに癒されてんだよね、コウくん。


 ただ。余談になりますが。この「ケーキ」どんぐりが芽を出したのって、すごい確率だと思います。
 保育関係の仕事をしていた頃、子供たちとどんぐりを鉢に埋めている先生がいました。見事芽が出ていて感動し、まねっこしたら…芽が出ませんでした…。
 で。その時いろいろ調べたんです。(て、先に調べてからやるべきでしたが…)あらかじめ、きれいなどんぐりを水につけておき、土に埋めるときは、浅めに。そうしたら、大成功でした。
そうして。自然の中で、どんぐりが木になるためには…。
 木の実を食べる動物たちは、蓄えのために木の実を土に埋めます。その土に埋められたどんぐりのうち。動物が埋めたことを忘れて食べ忘れてくれ。さらに、浅いところに埋められた、虫食いのないきれいなどんぐり。そんなどんぐりが芽を出し、生長するんです。
 それから。どんぐりを拾ってきて、そのまま置いておくと、パリッと割れたりしたことないですか?水分が不足すると割れちゃいます。(これを防ぐには、ぬれタオルなどをどんぐりにかけておくといいですよ。)割れなくても、どんどん乾燥していってるはずですよねー。「ケーキ」どんぐりは、かなり乾燥していたはず。
 こんな条件下で、芽を出し、生長した「ケーキ」どんぐりは、どこかの「ど根性大根」より「ど根性どんぐり」ではなかろうか。

にほんブログ村 本ブログ 絵本・児童書へ←絵本の紹介ブログが集まってますよ


*リンクな絵本やグッズたち*
この絵本に関連するものや、タイトルをキーワードに他の絵本を紹介します。



 童謡「どんぐりころころ」は、だれもが知っているどんぐりのお話ですね。この歌って、山に帰りたいどんぐりのその後が気になるところです。作者である青木存義さんは、この続きを、子供たちそれぞれの自由な考えに委ねたそうです。
 ですので、作者本人の歌詞は、2番までですが、3番がいろいろあるそうです。

♪どんぐりころころ ないてたら
 なかよしこりすが とんできて
 おちばにくるんで おんぶして
 いそいでおやまに つれてった♪

 などなど、リスや鳩、お母さんの手によって、どんぐりが山へ帰ることができてほっとする内容の歌詞が、存在するようです。



*キーワードの言葉「どんぐり」の絵本*

「どんぐりかいぎ」 
どんぐりの木には実がたくさんなる年と、ならない年があります。
さて。その訳は? 
動植物がバランスを保って生きていくために、どんぐりの木たちが考えた作戦。なかなかおもしろいですよ。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://kabakaba.blog10.fc2.com/tb.php/195-6b1f6573
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | HOME |  »

プロフィール

KABA

ブログランキング

気に入ってもらえたら、クリックお願いします。

にほんブログ村 本ブログ 絵本・児童書へ


ブログランキング


絵本紹介ブログが集まってますよ。

ブログ内検索

五十音順で探す(あ~た行)
五十音順で探す(な~ん行)
季節で探す
テーマで探す(家族・友達・動物・虫・お化け など)
テーマで探す(その他)

カテゴリー

リンク

このブログをリンクに追加する

最近の記事

最近のトラックバック

最近のコメント

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

あなたは何人目?

RSSフィード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。