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急行「北極号」

急行「北極号」 クリス・ヴァン・オールズバーグ  作・絵
村上 春樹  訳
- あすなろ書房

心から信じるyeah.gif


○おはなし
 「サンタなんて、いない」 ともだちは言う。
ぼくの聞いたサンタのそりの鈴の音。 そんなもの聞こえるはずがない、と言う。
 でも、ぼくはそんな友達の言うことは信じなかった。




 クリスマス・イブ。夜更けに聞こえて来たのは鈴の音じゃあなかった。しゅうっという蒸気の音と、金属のきしむ音。
 窓の外には汽車がとまっていた。
急行「北極号」。行先は北極点。ぼくは列車に乗り込んだ。

 乗客は子どもたち。一同の向かう先は北極点。そこはクリスマスのおもちゃ工場がある場所。サンタのいる場所。
 街の真ん中には、たくさんの小人たち、引き具についた銀の鈴を鳴らすトナカイたち、そしてサンタクロースが待っていた。
 
 ここで、サンタからクリスマスプレゼント第1号が手渡される。それに選ばれたのは、ぼく!ぼくのほしいもの。それは、ソリについた銀の鈴。

 「これがクリスマス・プレゼントの第1号」
サンタはぼくに銀の鈴をくれた。ぼくはそれをローブのポケットに入れたんだ。


 でも。
「北極号」に戻り、他の子供にその鈴を見せようとしたら、鈴がない。ポケットには穴が開いていた。
がたん。
「北極号」は帰りの途についている。
 がっかりして家に帰った ぼく。


 クリスマスの朝。妹が、ツリーの後ろの小さな箱をみつけた。そこには、あの鈴が。「そりの座席にあった」とサンタからの短い手紙付き。

 ぼくと妹は聞いた。これまで耳にしたことのないような鈴の音を。
とうさんとかあさんには、聞こえないらしい。
「壊れてる」って言っている。




 年月が流れて。妹は、鈴の音が聞こえなくなった。でもぼくには聞こえる。信じれば、その音はちゃんと聞こえるのだ。





  ○KABA
 ライトの光を一方から当てられているような絵。光のあたる部分を強く感じる絵です。そして、アニメーションで動き出すかのように思える絵です。「北極号」の白い蒸気の揺らめく姿。列車内のざわめき声。北極点の工場の窓からこぼれる光。サンタの声とともに駆け上がるそり。鞭の音。そして何より、耳を澄まして聞きたい、銀の鈴の音。


 私自身は、サンタの存在を信じて育ったわけではありません。ですが、息子クンたちには、夢のような存在を信じてほしい。信じる心を可能な限り持ち続けてほしい。そう願っています。
 サンタの存在を信じて育ったわけではない私も、この絵本に、甘酸っぱいものを感じます。うなずきたくなります。夢のような存在を信じる。私にとって、それは「小人」。
 この絵本にある小人でなく、佐藤さとるの世界「コロボックル」。この本にはまって、目を凝らせば、じっと足音を鳴らさずに耳を澄ましていれば。いつも開けない和ダンスの引き出しの中、空地の生い茂った草むらの陰にその姿を見つけることができるような、ささやき声が聴こえるような、そんなふうに思っていました。
 信じる心があれば、そこに見える。この絵本でいえば「聞こえる」。
そんな思いを懐かしく感じる絵本でもあります。


 
 
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コメント

ミヅボンさんへ

コメントありがとうございます。TBうれしいです。後ほど、こちらからもTBさせてもらいに行きますね。
そうなんです。長男クンは微妙なお年頃だからか、神妙な面持ちで聞いてましたよ。
 しかし、メディアも町も、どこもかしこもクリスマスムードに包まれてきましたが、困りものがメディア。以前、某日曜の夕方定番アニメで、息子のためにサンタクロースになるパパの姿だ描かれていて、ブーイングだったらしいのですが。サンタは親だ!と言わんばかりの番組が結構流れていて、この時期は、テレビ番組も気をつけて選ばねば…て感じです(>_<)

こんにちはo(〃^▽^〃)o
そろそろ、クリスマスですねぇ~!
KABAさんの、長男君と次男君の会話で
この絵本がピッタリだなぁ~っと思いながら、記事を読ませてもらいましたよん♪
この絵本は、ちょっとサンタサさんの存在に「ん?」と思った時に
ぴったりですよねぇ:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
しかもこの美しい絵がと~ってもステキで、昨年この絵本を購入しちゃいました。
私は、昨年記事にしたんですけど、宜しかったらTBお願いしま~す!!

なずなさんへ

私も、ぐんぐんとこの絵本に引き込まれて行きました。
TBありがとうございます。

自分も急行「北極号」に乗って一夜かぎりの旅を
してきたかのような気持ちになりました。
光や雪の描き方も、素敵ですよね。
私も、TBさせていただきました。

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クリスマス・イブの夜、家の前に停車したのは急行「北極号」。サンタクロースとこびと達のもとにぼくをいざないます。&hellip;しんしんと凍えるような空気まで伝えるような絵でありながら、心を芯から暖めてくれる、素敵な絵

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