たくさんのふしぎ「ぼくたちのロボット」 2007年4月号
| 「たくさんのふしぎ「ぼくたちのロボット」 2007年4月号」 |
| 瀬田 秀明 作 影山 徹 絵 − 福音館書店 |
ロボットの「こころ」

○おはなし
何人ものロボット研究者がいるが、今のロボットブームが来る前に亡くなった研究者がいる。
それが、加藤 一郎先生だ。
若かりし頃、「人間とは何か」を勉強したかったのだが、加藤先生は、太平洋戦争時代のため、早稲田の理工学部に進む。そこで、電気信号で機械の動きをコントロールする研究を始めた。そこから、次に、2本足で歩く機械を作り上げていく。
「日本のロボット学の父」といわれる加藤先生は1973年には、世界初の人型ロボットをつくった。まだ、ロボットはSF小説の中だけのものの時代に。
そうして、時代の波とともに、ロボット研究は進み、1985年つくば博ではピアノを弾くロボットが披露された。
ロボットを作ること。それは、「人間をより知ること」につながる。正確に動くことは、ロボットの得意とするところだ。そこに「気づかいの心」があれば。
「こころ」。人間はいつ心を宿すのだろう。どんなふうにできているんだろう。
加藤先生は、志半ばで亡くなったが、その後をお弟子さんたちが継いでいる。人間とロボットが住みやすい場所づくりを研究している。
加藤先生の夢。それは、「マイロボット」。一家に1台、気づかいのできるマイロボット。
現在。これだけ科学の進歩した時代。ロボットも日々進化している。
どんなロボットと一緒に暮らしたい?本当のパートナーになってくれるロボット。
○KABA
更新のお休みをいただいている頃に、地元の高専が、ロボット博を開いていました。教育テレビで年末に行われている、ロボコンでかつて活躍したロボットや、笑いをとるロボット、また、リモコン操作で動く2足歩行のロボットが並んでいました。3人の息子を連れて朝早くから出掛けると、そこにはお客さんが私たちだけ・・・。おかげで、息子クン達は、たっぷりそのロボットたちの操縦をさせてもらうことができました。
「なぜ歩くのか?」普段、テレビなどの電化製品の仕組みなんてわからずに使っているくせに、目の前のロボットがなぜ歩くのか、不思議でたまりませんでした。もっと驚くのが、長男クンが、何のためらいもなくロボットを動かしていること。ちょこまかとあっちのロボットこっちのロボットと触れてみる弟クン達をよそに、じっくり座り込んでロボットを操縦していました。目が輝いていました。手作りの動くロボットに触れ、操縦までさせてもらえる機会に恵まれてホントうれしそうでした。
2日間行われたこのロボット博。翌日も今度は夫クンも一緒に行きました。
「おもしろい」夫クンの一言。
そうなんです。ほんと、面白いんです。
この本の中で、「なぜ機械じゃなくってロボットなのか?」という質問が加藤先生に浴びせられた時、まず見てくれ、と言ったのがよくわかります。見れば分かる。おもしろい。感動しますよー。
ロボットと言えば、その動きの柔軟さばかりに目がいきます。例えば、2足歩行の際に重心移動が難しいためにひざが曲がったままでしか歩けないロボットから、重心移動がスムーズにできるようになって、こけても起き上がれるまでになったロボット。どんどん進化するロボットですが、この本では、そのロボットに「心」が求められています。そして、そのロボットに対する人間の「心」も考える必要があることを語っています。
人間を助けてくれるロボット。そこに「気づかいの心」があれば。
わー。すごい研究じゃないですか。夢のよう。でも、今、こうしてコンピューター社会になっていること自体も、ロボット研究を始めた当初の加藤先生には夢のようでしょう。
将来はロボット作りの名人と夢を持つ長男クン。ロボット作りは、まず人間を知ることだそうだよ。君の夢は、こうしてみていると、奥深いものだねー。
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瀬名秀明さんは、ロボットの取材をされています。著書もいろいろありますよ。
| 「ロボット・オペラ」 「ハル」 (文春文庫) |
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