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おしゃべりくれよん
| 「おしゃべりくれよん」 |
| パトリシア ハバード 作 G・ブライアン カラス 絵 石津 ちひろ 訳 − ぽるぷ出版 |
ほうら、クレヨンたちの歌声が聞こえてくるでしょ

○おはなし
なぜか おしゃべり
わたしの くれよん
ぺちゃくちゃ がやがや
あれこれ しゃべる
むらさきーはずんだ声で、風船ガム。
ちゃいろーおちゃめな声で、どろんこパイ。
あおいろーみずみずしい声で、空。
きいろーにぎやかな声で、ひよこ。
きんいろーきどった声で、おめかし。
ぎんいろーすみきった声で、マーチ。
あかーおおきな声で、立ち入り禁止。
みどりーゆたかな声で、風。
オレンジーあまーい声で、おひさま。
くろーどっしりした声で、ふくろう。
しろーひんやりした声で、おばけ。
ピンクーうきうきした声で、わらいすぎ。
あれこれしゃべり、すっかりつかれた、私のクレヨン。
ぐっすり、眠る。
ものしりプクイチ
| 「ものしりプクイチ」 |
| たかどの ほうこ 作 梶山 俊夫 絵 − 教育画劇 |
机上の知識より、体験は勝るのさ

○おはなし
今日は、どうぶつ村の「春のおたのしみ会」。
でも、なんだか空模様があやしい。雨におたのしみ会を邪魔されたくない。
そこで村長は考えた。
物知りだけど、生意気なコブタのプクイチ。
村のみんなにおだてられてクイズ大会に出場することに。
クイズに正解するごとに、この特別な椅子が空へ向かって上がっていく。プクイチなら、どこまでも高く上がれるだろう。そう、雲までも。
雲に手が届いたら、掃除機で吸い込んでお土産に持って帰ってきてほしい。
だまされていることをつゆ知らず、プクイチはクイズに答えていく。
実はこの椅子には、「10問以上答えると危険」の注意書きがあったのに。
とうとう雲までついたとき、くもおとこが現れた。びっくりしたプクイチは、クイズの答えでなく「くもおとこだー!」と叫んでしまった。
とたんに椅子は、「ブー」という音とともに跳ね上がり、
プクイチ、くもおとこ、掃除機は、だんごになって空中へ飛び出した。
プクイチは雲の上、掃除機は椅子の上、そしてくもおとこは、大粒の雨となって地上に落ちた。
プクイチ。雲の上はいい心地。
そのまま風に乗って、いろんな所を見て回る。
いろんな動物たちを見、いろんな景色を見、いろんな人々を見た。
見て、見て、見て、見て、見た。見るしかなかった。
そして、実は自分がそれほど物知りではなかったことに気づいた。
もっと見て、もっと知りたい。一番見たいもの、それは…。
それは、なつかしいどうぶつ村と村のみんな。
どうぶつ村では。
秋のおたのしみ会、ではなくおかなしみ会が始まっていた。
プクイチを思い、反省するために。
そこへパラソルにつかまって舞い降りてきたのは、プクイチ本人。
プクイチとみんなは抱き合い喜びあった。
さあ、秋のおたのしみ会のはじまり!
ストーブのふゆやすみ
| 「ストーブのふゆやすみ」 |
| 村上 しいこ 作 長谷川 義史 絵 − PHP研究所 |
かわいくって、頼もしい弟は、ストーブ

○おはなし
今日から家族でスキー旅行!
と思ったら、ストーブがこたつの中でまるくなってた。
今日から、ストーブの冬休みやって。
ストーブにウロウロされてたら、安心して出かけられへん。
こうなったら連れて行くしかない。
富士山見える言うて嘘までついて、無理やりストーブを連れ出した。
僕の前に着てた服まで着せて。
ストーブはぼくの弟みたい。
だからって、スキー場では、僕がストーブのおもりとは。
滑り方、ちゃんと教えんかったら、ストーブ 足をくじいた。
富士山だって、見られへんし。
そうや、雪で富士山作ろう!
近くの子供も集まって、大きな富士山が出来上がった。
そこへ、いじめっ子がやってきて、
「炎の怪獣ヒドラだ。」って、富士山を壊してしもた。
スト−ブはいじめっ子を呼んだ。
「ほんまのヒドラのパワー、教えたげよか」
そう言って、いじめっ子めがけて、炎を噴き出した。
作り直した富士山は、さっきよりでかくなった。
ストーブは、僕のことを「日本一や」って言った。
心がぽかぽかする。
家に帰ると。
しもやけになって、火がつけられないストーブ。
治るまではお休み。僕と一緒に布団に入った。
次の日。
ストーブはいつものストーブになって赤く燃えていた。
僕はストーブにヒミツの話をした。
僕とストーブのヒミツ。なっ、ストーブ!
話しかけると、ストーブは、さっきより、赤くなった。
雪の上のなぞのあしあと
| 「雪の上のなぞのあしあと」 |
| あべ 弘士 作・絵 − 福音館書店 |
休園中の動物園でおこるミステリー

○おはなし
日本で一番寒い所にある動物園。雪が多いので、冬の間は休園。
でも、飼育係の僕たちは、動物の世話で忙しい。
その事件は、僕が宿直中におこった。
昨日降った大雪で、雪に埋もれた動物園。
夜、見回りをしていた僕は、妙な足跡を見つけた。
ブルドーザーが通ったような跡が、雪の上に付いている。
こんな足跡見たことない。
足跡図鑑で調べてみる。
仲間の飼育係に応援を頼む。
なんだ?宇宙人か?警察呼ぼうか?園長に連絡だ。
その時、見つけた影。
目が光った。動いている。
アザラシだ!
足跡図鑑に載ってないはず。
足跡じゃなくって、腹跡だ。
雪でプールの柵がうずまり、低くなった柵を乗り越えて出てきたらしい。
この冬一番の寒さの中。
アザラシと追いかけっこ。柵も、雪かきをして元通り。
これで大丈夫。アザラシには、気の毒だけどね。
どうぶつしりとりえほん
おふとんのくにのこびとたち
| 「おふとんのくにのこびとたち」 |
| おち のりこ 作 でくね いく 絵 − 偕成社 |
熱で寝てなきゃいけないの?じゃあ、この絵本が効きますよ。

○おはなし
お熱がある ひさこちゃん。おとなしく寝ているように、とお母さんに言われました。
掛け布団のふちをつまんでみると、お山ができた。
もっと つまんでお山を作ろう。
するとね。
(ここからほとんど文章はありません)
(掛け布団の)雪山でスキーをする小人たちの登場。家々の雪下ろしをしたら、火をおこし、大きなテーブルをセッティング。楽しい音楽、おいしい食事。飲んで食べて、歌って踊って。
小人たちの様子を見ていたひさこちゃんが笑った。「うふふっ」。
びっくりして集まり、ひさこちゃんを見る小人たち。
困ってしまう ひさこちゃん。
すると、小人たちは、ひさこちゃんのおでこに上り、聴診器をあてた。
そして、切りだした木々を使って、大きな装置を作り上げた。
その装置は、ひさこちゃんの熱を雪を使って冷ますもの。
冷たい雪がひさこちゃんの上を舞い、「いい気持ち」。
眠りについたひさこちゃんを見て、装置は止められた。再び聴診器をおでこにあててみた小人。周りのみんなに向かって、両腕でまるを作ってみせる。
小人たちは喜び、去っていった。
おかあさんがひさこちゃんの熱を測ると、もう、熱は下がっていた。
窓の外は、雪。
帆かけ舟、空を行く
| 「帆かけ舟、空を行く」 |
| クェンティン・ブレイク 作・絵 − 評論社 |
未来への船出

○おはなし
イゾベルとニコラスは、壊れた舟を見つけ、修理した。
車輪のついたへんな舟。 風に吹かれて空を飛ぶ。
羽根を撃たれて飛べないコウノトリ、シモーナが乗り込む。
シモーナの仲間、ガスがついてくる。
いじめにあう女の子、エロイーズを助ける。
弱っているのに、重労働をしている男の子、レイキッドも。
スモッグで息苦しそうな男の子、エリックも。
戦場を逃げまどう母親と赤ちゃん、マグダとダイラも。
たどり着いたのは、エロイーズのおばあちゃんがいる浜辺。
そこで、船は分解。
船の本体は、マグダとダイラが寝る場所に。
イゾベルとエリックは帆でハンモック作り。
ニコラスは車輪の一つを洗濯もの干しにした。
もう片方の車輪は、シモーナをガスの寝床。
夕食は、エロシーズのおばあちゃん特製スープ。
すばらしくおいしいスープ。体にいいスープ。
浜辺にある壊れた小屋。その板切れを使ってまた舟を作った。
エロイーズのおばあちゃんが、いろんな布を縫い合わせて帆を作ってくれた。
新しい見事な帆かけ舟の出発。
それからどうなったかは、想像にお任せ。
はつゆめちょうじゃ
| 「はつゆめちょうじゃ」 | |
| こわせ たまみ 作 村上 豊 絵 − フレーベル館 |
初夢はくれぐれも秘密

○おはなし
お正月の2日の翌朝、お金持ちがみんなから初夢を買おうとした。いい夢を買って、もっとお金持ちになるために。
こぞうさんは、話したくないと拒む。怒ったお金持ちは、こぞうさんを舟に乗せて流してしまった。
たどり着いた島は、鬼の島。集まってきた鬼どもは、こぞうさんを食べようとする。
そこでこぞうさんは、初夢を教えるから助けてくれとお願いした。
「教えろ」と言う鬼に、「ただでは嫌だ」と答えると、宝をくれると言う。
宝は千里走る車と、どんな病気も治してしまう針。
こぞうさんは、試させてくれ、と針を持ち車に飛び乗って逃げた。
こぞうさんのついた先は、病気の娘がいる長者さまの家。こぞうさんは、娘の病気を針で治してやった。川向うの長者のところにいる、病気の娘も治してやった。
どちらも感謝し、うちの子供になってくれと言う。
そこで長者たちは川に金の橋をかけ、こぞうさんが行き来できるようにした。
こぞうさんの初夢はこんな夢だった。誰にも話さんで、よかったあ。
そらとてんちがひっくりかえっても、はつゆめはだれにもはなすなよ・・・。
せいめいのれきし―地球上にせいめいがうまれたときからいままでのおはなし
| 「せいめいのれきし ―地球上にせいめいがうまれたときから いままでのおはなし」 |
| バージニア・リー・バートン 作・絵 いしい ももこ 訳 − 岩波書店 |
過去があるから、現在がある。現在があるから未来がある。当たり前のことだけどね。

○おはなし
(右ページが舞台。ステージには、ナレーターがいて「生命の歴史」を語ります。
左ページにはそのナレーションが書かれています。
全5幕からなる物語。
その幕に合ったナレーターたち。天文学者、地質学者、古生物学者、歴史家、おばあさん、そして、バージニア本人。)
銀河系に太陽が生まれ、地球が生まれた。
その地球に生物が、そして、植物が誕生する。
地球は変化していく。そして、地球上でも生き物たちが進化する。
木のっとくなるような長い年月を超え、
やがて人間の誕生。
時代とともに、その生活ぶりは変わります。
バージニアが語ります。
古い果樹園と草地、森を買い、そこに引っ越してきてからの25年の歳月を。
そこで暮らし、子供を育て、やがて子どもたちは巣立っていった。
季節の巡り、時の流れを語ります。
そして、今は夜明け。
窓の外に、日が昇るのが見えます。
(最後のページ全文)さあ、このあとは、あなたがたのおはなしです。
その主人公は、あなたがたです。
ぶたいのよういは、できました。時は、いま。場所は、あなたがいるところ。
いますぎていく一秒一秒が、はてしない時のくさりの、新しいわです。
いきものの演ずる劇は、たえることなくつづきーいつも新しく、
いつもうつりかわって、わたしたちをおどろかせます。
まるいちきゅうのまるいちにち
| 「まあるいちきゅうのまるいちにち」 |
| 安部 光雄 編 − 童話屋 |
肩ひじ張らずに、メッセージを受け止めて、そして楽しもうよ。

○おはなし
エリック・カール ー アメリカ
レイモンド・ブリッグス ー イギリス
ニコライ・ポポフ ー ロシア
林 明子 ー 日本
ジァン・カルビ ー ブラジル
レオ&ダイアン・ディロン ー ケニア
朱 成梁 ー 中国
ロン・ブルックス ー オーストリア
8人の絵本作家たちが、それぞれの国の子どもたちの、12月31日から1日の様子を描いています。
安部光雄の描く子ども、タスケがいるのは日付変更線上の無人島。テクレーと言う名のイヌが相棒。助けが来るのを待っています。そして、8カ国それぞれの子どもたちの様子を見て語ります。
サボテンたちのゆきあそび
十二支のお節料理
十二支のはじまり
| 「十二支のはじまり」 |
| 荒井 良二 作・絵 −小学館 |
こうして十二支は巡るのさ

○おはなし
お正月には、大勢遊びに来てほしい神様は、動物たちに言いました。
「来年の1月1日、ごちそう大会にきてください。。はやく12番までに来ると、ごほうびがあります。」
ねこは何日に行けばいいのか忘れて、ねずみに尋ねました。ねずみは、ねこに負けないように2日だと、うそを教えました。
31日の夜、丘で眠ったねずみ。でもその丘はうしの背中。夜中に歩きだした牛とともに神様の家に、ねずみは向かいました。
神様の家に着き、跳び下りたねずみが1番、うしは2番。うしは2番でも満足。
次々やってくる動物達。
3番目はとら。4番目はうさぎ。りゅうが5番、へびが6番、うまが7番、ひつじが8番。
犬猿の仲の2匹の間ににわとりが割り込んで、さるが9番、にわとりが10番、いぬが11番。そして、最後の12番にいのしし。
ごほうびは、今年一番のねずみから順に自分の年ができること。みんな大喜び。
ねこは次の日やってきて、ごちそうだけ、いただきました。ぼおっとしないよう、顔を洗うように神様に教えてもらいました。
ねこは、ねずみを見るたびに、
「2日は、言い間違い聞き違い?」
と聞こうとしますが、ねずみは怒られないように、すぐに逃げています。
「ぼおっとして間違えたのかな。」
と思い、ねこは、顔を洗っています。
ロボットせんせいせかい一
| 「ロボットせんせいせかい一」 | 北川 幸比古 作 前川 かずお 絵 − 理論社 |
ひとりひとりが世界一

○おはなし
仕事に追われて、生徒たちと遊ぶ時間がない先生。何とか時間を作るために、役所がお勧めしている、ロボット先生に来てもらうことにしました。
誰もまだ使ったことのないロボット先生、どんな先生が来るのか、子どもたちは心配です。子どもたちは、ロボット先生に一緒に遊ぶように、と頼むことにしました。
学校の正門の前で、ロボット先生を探し出しました。
さあ、遊ぼう。あれやこれやと遊び道具を出してくれるロボット先生に、子どもたちはどこかへ連れて行ってほしい、と頼みました。
行先は、ほらあなの中、海の底、山のてっぺん、人魚姫の国。ロボット先生手作りの乗り物に乗ってどこへでも出かけられました。
しかし、人魚の国で、ロボット先生が故障してしまいました。これでは家に帰れません。子どもたちは大弱り。日本でも、人間の先生が、子どもたちがいないので大慌て。大急ぎで役所の人と先生は、人魚の国に向かいました。
人間の先生たちが着いてみると、なんとロボット先生は、故障したふりをしているだけでした。人間の先生は、故障も失敗もしないよう、がんばってばかりなのに。
ロボット先生は世界一だね。
人間の先生も世界一。誰だって比べなければ、一人一人世界一。
さあ、日本へ帰ろう。
やさいのおなか
きょうというひ
クリスマスにはおくりもの
| 「クリスマスにはおくりもの」 |
| 五味 太郎 作・絵 −絵本館 |
サンタさんへのおくりもの

○おはなし
クリスマスイブの夜。
女の子は、靴下を下げておきます。
贈り物は、きっとあれだわ
そう思いながら眠りにつきます。
さて。サンタクロースがやってきて、贈り物を入れようと靴下をのぞくと、
そこには、「サンタクロースへのおくりもの」と書かれた包みが入っていました。
あげる贈り物は、靴下に入れて、
もらうものは、自分のベットにかけておいた靴下に入れました。
次の日、包みを開けると、
サンタクロースは、靴下。女の子は、皮靴が入っていました。
サンタクロースと女の子、同じ教会で賛美歌を歌います。
(すてきな女の子になったな)サンタクロースは思います。
(来年は手袋をあげよう)女の子は思います。
まあちゃんのながいかみ
| 「まあちゃんのながいかみ」 |
| たかどの ほうこ 作・絵 − 福音館書店 |
まあちゃんの話は吸引力大

○おはなし
はあちゃんと、みいちゃんは、髪の長いのが自慢。
まあちゃんは、短いおかっぱ。
まだまだ髪の毛を伸ばすと言う はあちゃんとみいちゃんに、まあちゃんは二人より、もっと、ずっとずっとずっと、ずうーっと長く伸ばすっていいました。
その長さは、
橋の上から、おさげで魚釣りができるくらい。
おさげを投げ縄にして、牧場にいる牛を捕まえられるくらい。
海苔巻みたいに体に巻きつければ、お布団代わりになるくらい。
洗濯ロープの代わりができるくらい。
洗うと、雲まで届くソフトクリームになるの。
すすぎは川で。川の昆布になるの。
とかすのは、その頃にはできているであろう、10人の妹にしてもらえばいいい。
パーマをかければ、森になるのよ。
「それって、とってもいい。」
はあちゃんも、みいちゃんも うっとり。
まあちゃんの髪、早く伸びるといいね。
おともださにナリマ小
| 「おともださにナリマ小」 |
| たかどの ほうこ 作 にしむら あつこ 絵 − フレーベル館 |
ハルオと一緒に、ドキドキ

○おはなし
1年生のハルオの通うやまびこ小学校は、全校生徒6人。1年から6年まで同じ教室で授業を受けます。
ある朝。
毎朝、一緒に通学するケンタとリョウくんが待ち合わせ場所にいない。そして2人が、もう先を歩いていく姿が見えました。ハルオは、後を追いかけて学校へ行きましたが、追い付きませんでした。
学校に着くと。
「りっぱなもんだ」と、校長先生に褒められました。
「ハルオ、すごい」と、友達に言われました。
一番りっぱに宿題をした、と言われて、ごほうびをもらいました。
ハルオは、何のことかさっぱりわかりません。
周りをよく見ると、いつもと様子が違います。
ハナちゃんの髪のくくり方が、おかしい。ケンタは、服のポケットが背中にある。生徒会長のヤマモトさんの書く字は、間違いだらけ。
休み時間になると、校長先生も友達もキツネに変わりました。
ハルオは、キツネの小学校にきていたのです。宿題とは、「やまびこ小学校」の生徒に変身することだったのです。
ハルオは、そっと抜け出して、やまびこ小学校へ向かいました。
その途中で出会ったのは、ハルオそっくりなキツネ。お互いに事情を話し、ハルオはやまびこ小学校へ、キツネは、キツネ小学校へと向かいました。
それから何日か過ぎ。
やまびこ小学校の生徒のげた箱に、変な手紙が届いていました。
「おともださにナリマ小
木ミニ、ニ田もノヨリ」
ハルオのげた箱にだけ、この手紙が入っていませんでした。
葉っぱのような紙に書かれたこの手紙、誰からのものか、ハルオにはわかりました。
そして、手紙をもらっていないハルオのことを、みんなは怪しいと思っていました。
先生がやってきて手紙のことが話題になった時、教室に新たな手紙が舞い込みました。
それは、キツネ小学校の校長先生からの手紙でした。キツネ小学校への遠足のお誘いでした。
それから、ハルオは、遠足の道々で、キツネ小学校での出来事、やまびこ小学校にハルオそっくりなキツネが来た事を話しました。
キツネ小学校は、もうすぐそこ。楽しい1日に、なりそうです。
(2ページ見開き、キツネ小学校でふたつの小学校の生徒たちが遊ぶ様子が描かれています。)
このあと。
ふたつの小学校の生徒たちは、行ったり来たりするようになりました。
おかあさん おかあさん おかあさん・・・
| 「おかあさん おかあさん おかあさん・・・」 |
| 大島 妙子 作・絵 − 佼成出版社 |
おかあさんがいる、その気配だけで安心できる

○おはなし
風邪をひいた、あたしの為におかあさんは薬を買いに出かけた。
ひとりでお留守番。
でも平気。だって、お友達いるもん。
おひさま坊やのタックン、しろくまじいさんのジョニー、双子のうさぎ、ピコタンとポコタン。
忘れんぼうのおかあさん、おしゃべりなおかあさん、そそっかしいおかあさん、
外は雪。ふぶいてる。大変。おかあさん帰ってこれなくなってるんだよ。
おかあさん、おかあさん、おかあさん・・・・。
心配だから迎えに行く。そう言うあたしの代わりに、タックン、ジョニー、ピコタン、ポコタンがおかあさんを迎えに行ってくれたの。
帰ってきてよ、おかあさん。
おかあさんが帰って来た。タックン、ジョニー、ピコタン、ポコタンと一緒に。
あれ?ゆきは・・・・どこ?
(夜。あたしは布団の中。)
テレビの音、冷蔵庫を閉める音、電話で話す声。
おかあさんの音。
よかった。
ポカポカホテル
| 「ポカポカホテル」 |
| 松岡 節 作 いもと ようこ 絵 − ひかりのくに |
垣根は、不思議ワールドへの入り口?

○おはなし
たっちゃんがお留守番をしていると、
スリッパの片方をくわえたきつねが、窓の外を走って行くのが見えました。
慌てて追いかける たっちゃん。
きつねは、垣根をくぐり抜けて行きました。
たっちゃんも、垣根をくぐり抜けました。すると。
あれれ?そこは、お隣さんの庭のはずなのに。
そこは、雑木林のよう。
きつねは、見当たりません。
雪が降っています。
泣き出しそうになった たっちゃんの足元でりすの声。
「きみも、ふゆごもりするの?」
「ポカポカホテルへ行くんだろう?」
ついて行ったその先には、「ポカポカホテル 入り口」の看板。
大きな岩の穴に、矢印が書いてあります。
真っ暗岩のトンネルを抜けると、
そこは、ポカポカホテル。
大きな木の枝枝に、色とりどりのスリッパが数え切れないほど、ぶら下がっています。
そのスリッパには、1匹ずつ動物たちが入り、眠っているんです。
たっちゃんのお家のスリッパには、先ほどのりすが入っていました。
もうスリッパはいいよ。そう言うたっちゃんですが、帰り方がわかりません。
でも、受付に座るきつねが、出口を案内してくれました。
「出口」と書かれた木の洞穴の戸をあけると。
たっちゃんは、お家で眠っていました。
夢を見ていたのでしょうか?
でもね。帰ってきたおかあさんが履いているスリッパ。片方だけです。
お月さまってどんなあじ?
| 「お月さまってどんなあじ?」 | ミヒャエル・グレイニェク 作・絵 いずみ ちほこ 訳 − セーラー出版 |
あれ?私の一番好きな物の味って何かなー?

○おはなし
お月さまってどんな味がするんだろう。
動物たちは思っていました。
でも、お月さまには、どうやったって手がとどきません。
ある日、小さなカメが、高い山に登ってお月さまをかじってみることにしました。
お月さまは、ずいぶん近くになりましたが、届きません。
カメは、ゾウを呼びました。
カメの上にゾウがのりました。
お月さまは、何かのゲームかと思い、ひょいっと逃げました。
ゾウはキリンを呼びました。 ― お月さまは、またひょいっと逃げました。
シマウマを呼びました。 ― お月さまは、またひょいっと逃げました。
次々に動物が呼ばれ、上へ上へとのり、お月さまへ手を伸ばします。
カメの上に→ゾウ→キリン→シマウマ→ライオン→キツネ→サル
そのたびにお月さまは、ひょいっと逃げました。
ネズミが呼ばれました。お月さまは、ネズミを見て、小さいから届くまい、と思いました。だから、逃げるのもやめました。
そうして、
パリッ!っとネズミは、お月さまをかじりました。
みんなにも一口ずつ分けてあげました。
お月さまは、みんながそれぞれ好きな物の味がしました。
さて。
そんな動物たちの様子を、魚はずっと見ていました。
「こんな近くにお月さまあるのにね」
水に映るお月さまを見て、魚は思いました。
ゆきがやんだら
しろいゆき あかるいゆき
| 「しろいゆき あかるいゆき」 | アルビン・トレッセント 作 ロジャー・デュボアザン 絵 江國 香織 訳 ー BL出版 |
ふうわり おっとり 雪が降る

○おはなし
しずかなよるに ふうわり おっとり
きたのそらから しいんと しろく
ひひと ふる ふりつもる こっそりと まいおりて
しずかなよるに ふうわり おっとり
雪が降りそうだ
ゆうびんやさんとおまわりさんは思います。
雪の匂いがする
おひゃくしょうさんは思います。
おまわりさんのおくさんは、つま先が痛む。
それは雪が降るまえぶれ。
粉雪が舞い降りる。
雪対策をする大人達。
雪降る中を遊ぶ子供達。
巣穴に隠れたのは うさぎ達。
一面 雪景色。
ゴム靴をブーツにかえる ゆうびんやさん
雪明りの中、乳しぼりをする おひゃくしょうさん
寒気がしてベットで横たわる おまわりさん
おまわりさんの襟巻を編む おくさん
走り回るうさぎ達。
積った雪で遊ぶ子供達。
空に太陽。雪解け。芽吹き。
はるがきた
子どもたちは、こまどりに聞きました。
バムとケロのさむいあさ
| 「バムとケロのさむいあさ」 | 島田 ゆか −文渓堂 |
バムケロのウィンターファッションもかわゆい

○おはなし
火曜日の朝、目が覚めると、鼻が冷たい。
こんな寒い日は、裏の池も凍っているはず。
準備万端整えて、さあ、池に遊びに行こう。
「くわっ…」
変な声が聞こえる。行ってみると、
あひるが、池と一緒に凍りついていた。
助けたあげたら、家に連れて帰り、さあ、お風呂で氷を溶かそう。
一緒にお風呂に入ろう。
あひるの名前はかいちゃん。
夜、天体観測をしていて凍りついちゃった。
かいちゃんが気になってしょうがないケロちゃん。
家じゅうのおもちゃを持ってきたり、トイレットぺーパーでミイラごっこをしたり、トランプをしたり…。
そのうち眠っちゃったら、かいちゃん、その間に池に帰っちゃった。ショックで泣いちゃうケロちゃんと、もう一度池に行ってみると。
なんと・・・かいちゃん、また凍りついていた。
ザガズー ―じんせいってびっくりつづき
| 「ザガズー」 | クェンティン ブレイク 作・絵 谷川 俊太郎 訳 − 好学社 |
びっくり!て笑っちゃえ

○おはなし
ある時、ある所にいる幸せな夫婦、ジョージとベラ。楽しく暮らす二人のもとへ、ある日小包が届きました。
中身はちっちゃなピンクの生き物「ザガズー」。
なんて すてきなんでしょう。困ったところがないわけではない。でもザガズーの笑顔は幸せをくれます。
ところがある日。
ザガズーは、大きなはげたかの赤ん坊に変わっていました。
恐ろしいキイキイ声で鳴きます。
朝、起きてみると。
ザガズーは、ちっちゃな象になっていました。
壁にぶつかるし、何でも口に入れます。
朝、起きてみると。
ザガズーは、イボイノシシに変わっていました。
泥だらけで家中を走り回ります。
朝、起きてみると。
ザガズーは、怒りっぽい竜に変わっていました。
口から火を吹き、そこらじゅうを燃やしています。
朝、起きてみると。
ザガズーは、コウモリに変わっていました。
ぶら下がって、悲しそうに叫んでいます。
それからザガズーは、またイボイノシシになったり象になったり竜になったり…。
これじゃ頭が変になっちゃう。ジョージとベラが疲れ果てていると。
ザガズーは、妙な毛深い生き物になっていました。
一体ザガズーはどうなるのでしょう。悩むジョージとベラ。
わたしたち、どうなるの?
ところが、ある朝起きると。
ザガズーは、行儀のいい若者になっていました。
まもなくして、ザガズーは、ずっと一緒に生きていきたい女性ができました。それを、ジョージとベラに報告すると、
二人は、大きな茶色のペリカンに変わっていました。
じんせいってびっくりつづきですね!
いろいろサンタのプレゼント
| 「いろいろサンタのプレゼント」 | しのざき みつお − 草土文化 |
「いろいろ」は、「いろんな」じゃなくて、「色」

○おはなし
( 黄色いサンタさん、青いサンタさん、白いサンタさん、緑のサンタさん、そして赤いサンタさん。
いろんな色の服のサンタさんがいます。
プレゼントを届ける先は?誰に?どんな?
いろいろサンタさんがプレゼントを届ける仕掛け絵本です。)
黄色いサンタさん → ぞうさんに、バナナをプレゼント。
青いサンタさん → 青い海に住むクジラの坊やに、ボールをプレゼント。
白いサンタさん → 雪だるまに、マフラーをプレゼント。
緑のサンタさん → 緑の草原に住むキリンさんに、花の首飾りをプレゼント。
そして、
赤いサンタさん → ( )ちゃんにプレゼントを届けに行きます。
サンタ・クロースからの手紙
| 「サンタクロースからの手紙」 | J.R.R.トールキン 作 ベイリー・トールキン 編 せた ていじ 訳 − 評論社 |
トールキンのサンタワールド

○おはなし
(1920年12月から、トールキン家の4人の子供たちにサンタクロースから手紙が届きます。このサンタクロースの正体はトールキン本人。これ以降20年にわたり、子供たちに送られた手紙の数々です。)
サンタクロースは何とも人間味あふれたおじいさんで、その書く字は、いつも寒さで震えています。
北極に住んでいて、北極熊がサンタクロースの仕事を手伝っていますが、ドジな北極熊は毎年失敗をしてサンタクロースを困らせています。それからゴブリンの襲来にあったり、エルフがサンタの手伝いをするようになったり。サンタクロースの暮らしぶりが伝わってくる手紙の数々です。
はじめてのゆき
| 「はじめてのゆき」 | なかがわ りえこ 作 なかがわ そうや 絵 − 福音館書店 |
手も足も、ほっぺも冷たい

○おはなし
朝。窓の外を見た とらた「あれ?」
運動靴で、外へ出かけます。
外は真っ白。
「砂場が、バケツが、シャベルが、ない」
歩くと、足は雪の中へ。
運動靴→長靴→セーター→手袋→帽子
冷たい雪。「へいき」になるまで家に戻ってはストーブであたたまり、支度をして出てくる とらたです。
もう平気。その時。雪玉が飛んできた。投げたのは「雪が降ると太って大きくなるもの」。
それは雪だるま。とらたは雪だるまと遊びます。
空が真っ青に晴れわたり。
雪だるまは湯気を立てて小さくなりました。
小さくなって家へ帰っていった雪だるま。
とらたも家へ帰り、雪だらけのセーターと手袋たちをストーブで乾かしました。
はじめてふったゆき
| 「はじめてふったゆき」 | 田島 征彦・ 竹内 智恵子 作・絵 − ブッキング |
ずっこ ずっこと、雪ん子雪を降らす

○おはなし
ざっと昔、会津の国に雪が降らなかった頃の話。
磐梯山に てながあしざるという悪さばかりする、人泣かせの化け物の大猿がおった。
南の山に住む だいだんぼうという大男が、自分とどっちが強いかと、磐梯山にやってこようとした。只見川をひとまたぎして、すぐ横の山に片足をかけた。その時、てながあしなががそちらへひと風送ったら、だいだんぼうのふぐりが揺さぶれて、山が崩れだした。慌てて だいだんぼうは逃げかえった。
相変わらずいたずらばかりの てながあしなが。
そこへ、一人の坊さまが来て、てながあしながに尋ねた。
「なぜ悪さをする?」
「一人がさみしい。小さくなってみんなと遊びたい」
それを聞いた坊さま、杖を振り上げ、てながあしながを小猿の大きさにした。そして、山のふもとの六地蔵の横に、てながあしながの地蔵さんを作った。
てながあしながは、六地蔵のじぞっこわらしと遊んだり、村の子供をニコニコ眺めたりした。
さて。村に侍がやってきた。侍はいばり、村の者を泣かしていた。明日は侍の村の見回りがある。そうして道に牛馬の糞が落ちていたら、大ごとになる。どうしたらいいかと、村のものは相談していた。
それを聞いた坊さん、じぞっこわらしとてながあしながわらしを天竺に使いにやった。
そして次の朝。村へ侍がやってきた。その時、高い空で7人のわらしが踊り始めると、雪が降り、山も田んぼも道も真っ白にしてしまった。
侍には、わらくず一つも見つけられない。
辺り一面真っ白。
田も畑もうずもれた。
侍も見えなくなった。
それから毎年会津の国は、たくさんの雪が降るようになった。

